おめでとうリバーズ・エッジ
いよいよリバーズ・エッジが公開になりました。
おめでとうございます。二階堂ふみさんおめでとう。行定監督おめでとう。スタッフさんおめでとう。ふみファンおめでとう。
みんなおめでとうございます。
6年間の想いが形になってそれが完成されて世の中に披露されるってどんな気持ちなのか凡人の私には想像できなけど、今日(昨日)のベルリン国際映画祭でとてもとても幸せそうな笑顔でレッドカーペッドを得意げに歩く二階堂ふみさんを見て、私も幸せになりました。
1月31日の完成披露試写会で一足先にリバーズ・エッジ体感したのですが、見終わった後に感想が上手く言葉にできない、自分のことなのにこの映画で自分がどういう感情を持ったのかわからないという初めての経験をしました。大好きな役者の二階堂ふみさんが強い想いを込めてることを知っていたから自分は良い感想しか抱かないと無意識のうちに思っていたのかもしれません。だけど正直なことを言うと、本音を書くと、開始10分で席を立とうと思いました。たばこ、薬物、暴力、いじめ、性描写、生と死……世間で100%マイナスと言われるモノを包み隠さず全て描ききっていました。私は何を見せられているのか、何て不快なんだって。おいしそうなおにぎりを食べて吐いての繰り返し、笑顔で集団リンチ、高校生のくせにひたすらたばこ、気持ち悪い猫なで声。何度も目をつぶったし耳をふさいだし、苦しい2時間でした。
どうして二階堂ふみさんはこの作品を6年間も思い続けたのか、行定監督は何を伝えたかったのか、その答えが見つからなくてずっとモヤモヤしていました。
その答え…らしきものを最近見つけました。
二階堂ふみさんの雑誌でのインタビュー
ガツンと殴られたような気分になる映画が作りたい。
作品をみた知り合いに「観客にけんか売ってるね」って、その通りだと思いました。
行定監督の関西での舞台挨拶
日本の映画は今、非常にわかりやす過ぎます。心の声を全部言葉にしちゃうんですね。これ(この映画)は皆さんに考えて欲しい。リバーズ・エッジを観て何か1つでもいいから感じたことを誰かと話したり、自分の中で考えてみて欲しい。(そうすることで)生まれるエネルギーみたいなものがきっとこの映画の答えなんだと思います。
私けんかを売られたのにガツンと殴られたせいで受け止めきれなかったんだ…。
そしてそしてこんな二階堂ふみさんのインタビューも思い出しました。
年齢を重ねるにつれて、リバーズ・エッジに描かれている一過性の感覚がどんどんなくなってきて、大人になってきたなという実感があったので。20歳になる瞬間は“ああ10代でやりたかったな”なんて思いました。
高校を卒業してから数年たって、ある程度の時間と自由を手に入れて、自分がどんな人間かわかるようになって…リバーズ・エッジの中で生きるあの子たちのあの感情を私はもうなくしてしまったことに気づきました。私も10代のうちにこの作品と出会いたかった。すごく悔しい。
このリバーズ・エッジ、私にとっては良い意味でも悪い意味でも特別な作品になりました。
何度も観るとあの頃の感覚を思い出せるのか……?
なにはともあれ若い役者さんたちの全力は恐ろしものでした。
16日の今日から公開です。皆様是非映画館へ。感想をたくさんの人と共有したい。
二階堂ふみさんにとって特別な、幸せな、映画でありますように。